
デジタルセールスルーム比較|料金・機能・規模で選ぶ主要6サービスと選び方
デジタルセールスルーム(DSR)を比較しているものの、料金が要問い合わせのサービスも多く、どれを選べばいいか決め切れない——そんな段階の方に向けた記事です。結論から言えば、比べるべき軸は多くありません。料金・機能・対象規模・導入期間の4つに「日本語で運用できるか」を加えた5軸で見れば、主要な6サービスは自社向けかどうかに切り分けられます。
本記事の料金はすべて各社の公式ページに直接あたって確認したものです(2026年9月時点)。比較サイトに載っている古い伝聞価格ではなく、GetAccept・Dock・Alignedの公開料金、国産Terasuの公開料金、openpageの「非公開・要問い合わせ」という事実まで、そのまま整理しました。料金が公開されていないサービスに推測価格を付けたり、機能を「多機能で便利」と主観で盛ったりはしていません。DSRという言葉の定義から先に押さえたい方はデジタルセールスルームとは何かを解説した記事を先に読むと、この比較がより読みやすくなります。
デジタルセールスルーム(DSR)とは、営業担当と顧客が1つのオンライン空間を共有し、提案資料・見積・議事録・次のアクションなどをまとめて可視化しながら商談を前に進める仕組みです。メールやファイル添付が分散しがちな法人営業で、買い手の検討体験を1カ所に集約する狙いがあります。
なぜいまDSRが注目されるのか。背景には法人購買のデジタル化があります。法人の購買には複数部門の関与者が関わり、買い手が営業担当と直接向き合う時間は検討プロセス全体の一部にとどまる——という指摘は各社のDSR紹介ページで共通して語られています(本記事では具体的な数値は引用しません)。買い手が自分のペースで情報を集める時間が増えるほど、営業側が接点のない場面でも検討を支える仕組みが要る——これがDSRの出発点です。
こうした背景は、DSRを選ぶときの評価軸にも直結します。関与者が多くチャネルも分散する購買では、営業担当が全員と直接話すのは難しく、部屋に情報を集めて「担当者がいない場面でも検討が進む」状態を作れるかが問われます。だからこそ、相互アクションプランやステークホルダーの可視化、閲覧状況の把握といった機能が、単なる付加価値ではなく実質的な選定基準になります。この視点を持って読み進めると、各サービスの機能差が「あると便利」ではなく「自社の購買体験のどこに効くか」で見えてきます。
比較の前に、ここで取り上げる6サービスを先に挙げておきます。取り上げるのは、国産のTerasu・openpage、海外のGetAccept・Dock・Aligned、そして案件管理起点のMazrica Salesという6サービスです。DSR専業のサービスと、SFA/案件管理を主軸にしながら周辺でDSR的な共有機能を持つサービスが混在しているのは意図的で、実際の選定現場ではこの2カテゴリを並べて迷うことが多いためです。どこで役割が分かれるのかまで含めて整理します。さらに多くのサービスまで視野を広げて比較したい場合は、DSR比較の全体ガイドや、仕組みと導入効果を体系的にまとめたデジタルセールスルームの総合ガイドも参照すると、本記事の位置づけがつかみやすくなります。
デジタルセールスルームの比較で見るべき5つの軸
DSR選定で見るべきは、料金・機能・対象規模・導入期間・日本語運用可否の5軸です。この5つを押さえれば、多くのサービスは自社に合うかどうかで振り分けられます。
軸の名前だけ並べても選定は進みません。それぞれで「何を見誤りやすいか」まで押さえておくと、比較表を見たときの解像度が上がります。
- 料金: 月額の数字だけを比べると失敗します。ユーザー単価なのか月額固定なのか、最低ユーザー数や最低ID数があるか、外部の顧客側にも課金されるかで、実際の支払額は大きく変わります。表示価格が安くても、最低5ユーザーや10ID〜といった下限があると小規模には割高になり、逆に外部無料のモデルなら顧客をいくら招いてもコストは変わりません。
- 機能: 「DSRを名乗っているか」だけでは区別できません。顧客と共有する商談ルームが主軸のDSR専業か、案件管理を起点に共有機能を持つ中間型か、社内の案件・数字管理が中心のSFA併設型かで、解決できる課題が異なります。
- 対象規模: 最低ユーザー数・最低ID数がそのまま「小規模には割高」につながります。1人から試せるのか、10ID以上でないと契約できないのかは、スモールスタートの可否を左右します。
- 導入期間: 無料枠やトライアルがあるサービスは、その日のうちに1部屋作って試せます。一方で見積・要件整理が要るサービスは、稟議を含めて数週間〜を見込む必要があります。
- 日本語運用可否: 海外サービスは料金が安く見えても、UIや通知が英語前提だったり、請求がUSD建てで為替変動を受けたり、国内サポート窓口が限られることがあります。運用を担う現場が英語運用に耐えられるかは、独立した軸として最初に確認すべきです。
この5軸を「順番に」使うのがコツです。まず日本語運用可否で候補を国産・海外に大別し、次に機能カテゴリ(DSR専業か案件管理起点か)で自社の課題に合う群を選び、対象規模で無理なく契約できるものに絞り、最後に料金と導入期間で最終候補を1〜2本に落とします。いきなり料金の安さから入ると、運用できないサービスや、そもそも課題に合わないカテゴリを選んでしまいがちです。とくに「安いから」で海外の無料枠に飛びつくと、日本語での定着に苦労して結局使われなくなる、というのは避けたい失敗です。
導入期間の軸は、実は選定スピードそのものにも影響します。無料枠やトライアルがあるサービスは、稟議を通す前に現場で試してから判断できるため、失敗リスクを下げながら早く動けます。逆に要問い合わせ型は、見積と要件整理に時間がかかる分、事前に問い合わせ項目を揃えておかないと比較が長引きます。「まず触れるか」「見積が要るか」で選定の進め方が変わる、と最初に押さえておくと、社内のスケジュールも立てやすくなります。
料金モデルの違い(席課金・外部ユーザー無料・ID下限・要問い合わせ)
料金モデルは大きく4型に分かれます。1つ目はユーザー単価型で、GetAcceptやAlignedのように「1ユーザーあたり月いくら」で積み上がります。2つ目は月額固定+席型で、Dockのように一定人数までは定額、超えた分だけ追加席を払います。Dockは加えて外部ユーザー(見込み客・顧客・パートナー)が無料という点が特徴で、社内メンバー分だけ課金されます。3つ目は最低ID数型で、Mazrica Salesのように10ID〜といった下限が設定されます。4つ目が要問い合わせ型で、openpageのようにWeb上で価格を公開せず、要件に応じて見積を出します。なお国産のTerasuは月額固定+追加ユーザー型で、公式サイトに価格を公開しています。どのモデルかを最初に見分けると、後の実費計算がぶれません。
このモデル差は、人数が増えたときの効き方に直結します。ユーザー単価型は人数にほぼ比例して増えるため予測しやすい一方、大人数では総額が膨らみます。月額固定+外部無料型は、社内が少人数のまま多くの顧客を相手にする使い方で真価を発揮します。最低ID数型は、下限に満たない小規模だと1人あたり割高になります。要問い合わせ型は、要件に合わせて柔軟に組める反面、事前に相場を掴みにくい——それぞれの性質を理解しておけば、公開料金だけを単純比較して見誤ることがなくなります。
機能の違い(DSR専業・案件管理起点・SFA併設)
同じ「DSR」でも成り立ちが違います。GetAccept・Dock・AlignedはDSRや商談ルームを主軸に据えた専業型で、相互アクションプラン(買い手と売り手の合意タスク)やステークホルダーの可視化、閲覧状況の分析を強みにします。Terasuは案件管理を起点に、ページ・資料・議事録・タスク・AI回答を1つのRoomで顧客と共有する中間型です。Mazrica SalesはSFA/CRM(案件・顧客管理)が中心で、DSR専業ではありません。「顧客と共有する体験」が欲しいのか「社内の案件管理」が欲しいのかで、見るべきカテゴリが変わります。
補足すると、DSR専業型の中でも重点は分かれます。GetAcceptは電子署名(eSign)まで含めた商談完了までの流れを1つに束ねる方向、Dockはクライアントポータルとして多くの顧客・パートナーを長期的に招く方向、Alignedは相互アクションプランとステークホルダーマップで「複数関与者の合意形成」を可視化する方向、という具合です。機能名だけを見比べても差は見えにくいので、「自社の商談でいちばん詰まっている工程はどこか」を先に決めてから機能を照らすと、無駄な多機能に惑わされずに済みます。
機能の対応状況を一覧で見る
各サービスの機能対応を、公式ページに記載のある範囲で並べると次のようになります。「公式非記載」は、その機能が使えないという意味ではなく、料金・製品ページに記載が見当たらず個別確認が必要、という意味です。
| サービス | 相互アクションプラン | 顧客の閲覧・行動可視化 | 電子署名(eSign) | 外部ユーザー無料 | 無料プラン | 日本語UI・国内サポート | 根拠/出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Terasu | ○(タスク・約束の可視化) | ○(閲覧ログ・閲覧分析) | 公式非記載 | 公式非記載 | ○(Free・¥0/2名まで) | ○(国産) | terasu.koromo.io/pricing |
| openpage | △(商談の定性情報を可視化) | ○(閲覧履歴で温度感) | 公式非記載 | 公式非記載 | トライアルのみ | ○(国産) | openpage.jp |
| GetAccept | ○ | ○ | ○ | 公式非記載 | なし | 公式非記載 | getaccept.com/pricing |
| Dock | 公式非記載 | △ | 公式非記載 | ○ | ○(Free) | 公式非記載 | dock.us/pricing |
| Aligned | ○ | ○(ルーム分析) | 公式非記載 | 買い手無制限で実質無料 | ○(Starter) | 公式非記載 | alignedup.com/pricing |
| Mazrica Sales | ―(SFA) | △(社内案件) | ― | ― | なし | ○(国産) | mazrica.com/product/pricing |
海外3社の日本語UI・国内サポートは公式料金ページに明記がないため、導入前に個別確認してください。
この表は、機能名の有無を数えるためのものではありません。見るべきは「自社が詰まっている工程に効く機能があるか」です。合意形成が長引くなら相互アクションプランの列、顧客の反応が読めないなら閲覧・行動可視化の列、契約締結まで一気通貫にしたいなら電子署名の列、多くの顧客を招きたいなら外部ユーザー無料の列を軸に読みます。○の数が多いサービスが最適とは限らず、自社のボトルネックに刺さる1列で候補が絞れることのほうが多いです。たとえば電子署名まで一気通貫にしたい組織にとっては、eSignを公式に備えるGetAcceptの1列が決め手になり、他の機能差は二次的になります。
主要デジタルセールスルーム6サービス比較一覧
主要6サービスを、料金・機能・対象規模・導入期間・出典まで1表にまとめました。公開料金はすべて各社公式ページ(2026年9月時点)を根拠にしています。USD建ての料金は為替により円換算額が変動する点に注意してください。
| サービス | 料金モデル | 主な機能 | 対象規模 | 導入期間の目安 | 根拠/出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| Terasu(国産・案件管理起点DSR) | 月額固定+追加ユーザー型:Free ¥0(2名まで)、Starter ¥9,800/月(3名込み・追加¥2,480/user)、Business ¥29,800/月(10名込み・追加¥2,980/user)、Enterprise要相談(税別) | ページ/資料/議事録/タスク/AIの回答根拠を1つのRoomで顧客と共有、閲覧分析・ステークホルダーマップ | 個人・小規模(Free)〜中堅 | 短期(14日間無料トライアル・クレジットカード不要/目安) | Terasu公式料金(自社記載・税別) |
| openpage(国産DSR) | 非公開・要問い合わせ(トライアルあり) | 購買体験向上型DSR、商談ごとの定性情報を可視化 | 営業・代理店・カスタマーサクセス | 数週間〜(相談・トライアル前提/目安) | openpage公式(自社記載) |
| GetAccept(海外DSR) | ユーザー単価型:Professional $49/ユーザー・月(最低5ユーザー)、eSign $25、Enterprise要問い合わせ | AIネイティブなDSR一式、相互アクションプラン、eSign、CRM連携 | 中規模〜(最低5ユーザー) | 短期(トライアル/契約後すぐ/目安) | GetAccept公式料金(USD建て・為替変動あり) |
| Dock(海外DSR/クライアントポータル) | 月額固定+席型:Free $0(5ユーザー)、Standard $350/月(10ユーザー)、Premium $1,000/月(年払・25ユーザー〜、Most popular)、Enterprise個別、追加席$50/月 | 商談ルーム/クライアントポータル、CMS、注文フォーム。外部ユーザーは無料 | 小規模(Free)〜中規模 | 短期(Freeで即日〜/目安) | Dock公式料金(USD建て・為替変動あり) |
| Aligned(海外DSR) | ユーザー単価型:Starter $0(席数無制限・1席あたり4ルームまで)、Basic $35/席・月(年払$29)、Pro $60/席・月(年払$49)、Enterprise個別 | 相互アクションプラン、ステークホルダーマップ、ルーム分析、Pro帯でAI支援 | 個人・小規模(無料枠)〜中規模 | 短期(無料枠で即日〜/目安) | Aligned公式料金(USD建て・為替変動あり) |
| Mazrica Sales(国産SFA/案件管理・DSR専業ではない) | 最低ID数型:Starter 月額**¥70,000**〜(ID単価6,500円)、Growth 月額¥130,000〜(ID単価12,500円)、Unlimited 月額¥190,000〜(ID単価18,500円)、いずれも10ID〜・初期費用無料・税抜 | SFA/CRM(案件管理・顧客管理中心)、営業データ管理 | 中小〜中堅(10ID〜) | 数週間〜(初期設定・データ移行/目安) | Mazrica Sales公式料金(税抜) |
導入期間はいずれも編集部の目安です。無料枠やトライアルがあるサービスは当日から試せますが、要問い合わせ型や10ID〜のサービスは、要件整理と稟議を含めて数週間を見込むのが現実的です。
表を読むときのコツは、料金の数字より先に「料金モデルの列」を見ることです。同じ月額に見えても、ユーザー単価型・月額固定+席型・最低ID数型・要問い合わせ型で総額の増え方がまったく違います。次に対象規模の列で、自社の人数が最低契約数を満たすかを確認します。この2列で候補が半分ほどに絞れてから、料金と導入期間で最終比較に入ると、無駄に多くのサービスを詳しく調べずに済みます。案件の約束や進捗の可視化が課題であれば、導入相談やデモ、資料請求で自社ケースに沿った内容を確かめられます。
各サービスの強み・弱み・向く場面
Terasu(国産・案件管理起点DSR)。公式サイトは「長い案件ほど、大事な約束は埋もれていく」という課題を掲げ、ページ・資料・議事録・タスク・AIの回答根拠を1つのRoomに残して顧客と進める、と説明しています。料金は公開されており、Freeが¥0(2名まで・ルーム3つまで)、Starterが**¥9,800**/月(3名込み・追加¥2,480/user)、Businessが¥29,800/月(10名込み・追加¥2,980/user、おすすめ表記)、Enterpriseは要相談(いずれも税別)。新規登録時にBusinessプランの全機能を14日間無料で試せ、トライアル中のクレジットカード登録は不要です。強みは、案件管理を起点にしながら顧客との共有まで一気通貫で見える点と、国産で日本語運用を前提にできる点、そして公開料金で費用を先に確定できる点です。数カ月にわたる商談で「前回の合意事項」「次にやるべきこと」が担当者の記憶やメールに散らばりがちな組織にとって、約束と進捗が1カ所に残る設計は日々の運用で効きます。弱みは、電子署名(eSign)が公式ページに記載されておらず、締結まで一気通貫にしたい場合は別ツールが要ること。向くのは、長い商談で約束や進捗が埋もれやすく、日本語で運用したい小規模〜中堅の営業組織。向かないのは、電子署名や海外顧客向けの英語UIを最優先する組織です。
openpage(国産DSR)。公式(openpage.jp)は「受注率の向上、営業の再現性を高めるデジタルセールスルームです。」と位置づけ、「顧客の購買体験向上を目的とし、商談毎の定性情報が見える化されます」と説明しています。同社は商談期間30%短縮・受注率15%向上・導入ROI340%向上といった成果を公表していますが、これらはopenpageの公表値(自己申告)であり、第三者が検証した中立ベンチマークではない点に注意してください。導入を検討する際は、こうした数字をそのまま自社に当てはめず、あくまで参考として読むのが安全です。強みは購買体験の可視化に振り切った国産DSRであること。弱みは料金が非公開なこと。トライアルプランの用意はあるため、機能の感触は試してから判断できます。向くのは、営業の属人化を減らし再現性を高めたい国内組織です。
GetAccept(海外DSR)。公式料金ページ(getaccept.com/pricing)で価格を公開しており、DSR一式が使えるProfessionalは1ユーザー・月あたり**$49**(最低5ユーザー、AIネイティブと表記)、電子署名中心のeSignが$25(最大5ユーザー)、上位のEnterpriseは要問い合わせです。Professionalにはディールルーム、相互アクションプラン、GetAccept AIなどが含まれ、EnterpriseではCPQやSSOが加わります。強みはAIネイティブなDSR機能と相互アクションプラン、CRM連携が公開価格で使える透明性。弱みは最低5ユーザーからで小規模には割高になりやすいこと、USD建てで為替の影響を受けること、そして日本語UIや国内サポートが料金ページには明記されておらず個別確認が要ることです。向くのは、機能先進のDSRを公開料金で導入したい中規模以上の組織で、英語運用に一定の耐性がある営業チームです。
Dock(海外DSR/クライアントポータル)。公式(dock.us/pricing)ではFreeが$0(5ユーザー)、Standardが**$350**/月(10ユーザー)、Premiumが$1,000/月(年払・25ユーザー〜、Most popular表記)、上位はEnterprise個別です。追加席は$50/月。製品はワークスペース上に構築される商談ルーム/クライアントポータルで、CMSや注文フォームも扱えます。最大の特徴は、外部ユーザー(見込み客・顧客・パートナー)が無料で、課金対象が社内メンバーだけという点です。招く顧客が10社でも100社でも社内の席数分しか払わないため、多くの相手を長期的に部屋に招くほど1件あたりの実質コストは下がります。強みは無料から始められることと外部ユーザー無料のコスト構造。弱みは英語UI・USD建て前提で、Salesforce/HubSpot連携などが有料帯からになること。向くのは、多くの顧客・パートナーを部屋に招きたいがコストを内部人数で抑えたい組織や、オンボーディングのポータルとして長期運用したい組織です。
Aligned(海外DSR)。公式(alignedup.com/pricing)ではStarterが$0(席数無制限・1席あたり4ルームまで)、Basicが$35/席・月(年払$29)、Proが$60/席・月(年払$49、Most Popular)、上位はEnterprise個別です。無料枠でも相互アクションプラン、ステークホルダーマップ、無制限の買い手ステークホルダー、ルーム分析、SOC 2・GDPR対応が使え、クレジットカード登録不要と明記されています。Pro帯ではAI Client Assist・AI Content Generator・AI Deal Builder、Gong連携が加わります。強みは本物の無料枠と低いユーザー単価で、まず試すのに向くこと。無料枠が「機能の体験版」ではなく実運用に踏み込める内容なので、PoCの質が上がります。弱みは英語UI・USD建てであること。向くのは、少人数でPoCを回してから必要な席だけ拡大したい組織や、複数関与者の合意形成を可視化したい組織です。
Mazrica Sales(国産SFA/案件管理)。公式(mazrica.com/product/pricing)ではStarterが月額**¥70,000**〜(ID単価6,500円)、Growthが¥130,000〜(ID単価12,500円、おすすめ表記)、Unlimitedが¥190,000〜(ID単価18,500円、いずれも税抜)で、10ID〜の契約、初期費用は無料です。AIエージェントは5,000円/組織単位のオプションです。ここで押さえたいのは、MazricaはSFA/CRM(案件管理・顧客管理中心)であり、DSR専業ではないという点です。強みは国産で案件・数字管理が手厚く、初期費用がかからないこと。DSRのような「顧客と共有する部屋」が主目的なら、単体では役割が異なります。逆に、社内で案件のパイプラインや売上見込みを管理する土台が欲しい場合はこの帯が候補になります。SFA/案件管理側の比較を深掘りしたい方は案件管理ツールの比較記事もあわせて確認してください。
料金の考え方と実費レンジの読み方
DSRの実費は、公開料金のサービスから「席数・ID数を掛けた月額」を組み立て、openpageのような要問い合わせのサービスは同カテゴリの公開料金を目安に当たりを付けるのが現実的です。まず公開料金で相場感の骨格を作るのがコツです。要問い合わせ料金が多いと「結局いくらか分からない」と感じますが、公開されているサービスの数字を土台にすれば、非公開サービスの見積が妥当かどうかを判断する物差しは作れます。
「料金は各社による」で終わらせず、公開されている数字から幅を出しておくと、見積を受け取ったときに高い・安いを判断できます。DSRの料金は、無料・ユーザー単価・月額固定・要問い合わせの4型に整理できます。無料枠(Aligned Starter・Dock Free・Terasu Free)で下限、国産のTerasu Starter(月¥9,800〜)やユーザー単価型(GetAccept・Aligned)、月額固定型(Dock)で中間帯、国産SFAのMazrica(月7万円〜)で上位帯、というように、公開情報だけでも価格帯の骨格は描けます。この骨格を先に持っておくのが、費用感を掴む出発点です。
公開料金サービスの実費イメージ(席数・ID数を掛けた概算)
自社の人数を当てはめて概算してみます。以下はいずれも2026年9月時点の公式料金に基づく単純計算で、USD建ては為替により円換算額が変わります。
- GetAccept Professional($49/ユーザー・月、最低5ユーザー): 最低構成の5ユーザーで月$245。10ユーザーなら月$490。DSR一式が使える公開価格として、機能先進のDSRを試算する基準になります。
- Dock Standard($350/月、10ユーザー込み): 10ユーザーまでは定額$350。11人目からは追加席$50/月なので、13席なら$350+$150で月$500。外部の顧客側は無料なので、招く顧客が多いほど1件あたりの実質コストは下がります。
- Aligned Pro($60/席・月、年払$49): 3席の月払で月$180、年払換算なら月$147相当。無料のStarterで検証してから有料席を必要な分だけ足せるため、立ち上げコストを最小化しやすい構成です。
- Mazrica Sales Starter(月額¥70,000〜、10ID〜): 最低ラインの10IDで月7万円が出発点。ID単価6,500円のためID数が増えると上がります。上位のGrowthは月13万円〜、Unlimitedは月19万円〜で、初期費用は無料です。ただしDSR専業ではなくSFA/案件管理である点を踏まえて比較する必要があります。
- Terasu Starter(¥9,800/月、3名込み): 3名までは定額¥9,800。4人目からは追加¥2,480/userなので、5名なら¥9,800+¥4,960で月¥14,760。10名規模ならBusiness(¥29,800/月・10名込み)が基準になります(いずれも税別)。
これらを並べると、「安いのはどれか」は使い方で変わることが見えてきます。営業3〜5人で顧客共有だけしたいならAlignedの無料枠やTerasu Starter(月¥9,800〜)といった低単価帯が最安、営業は少人数だが多くの顧客・パートナーを長期的に招くならDockの外部無料が効き、社内の案件・数字管理が主目的なら10ID前提のMazricaが土台になる、という具合です。同じ「DSR比較」でも、自社のいちばんの目的次第で最安のサービスは入れ替わります。
USD建ての3サービス(GetAccept・Dock・Aligned)は、為替が動けば同じドル価格でも円の支払いが変わります。稟議に載せる際は、当月レートでの円換算を「概算」と明示し、レンジで持っておくと安全です。年間で見ると、たとえばGetAcceptの5ユーザー最低構成は月$245=年$2,940、Dock Standardは年$4,200、Aligned Proの3席(年払)は年$1,764相当と、規模と構成でまとまった差が出ます。ここに為替の変動幅を上乗せして、上限側でも耐えられる予算を組んでおくと、後から想定超えに慌てずに済みます。
一方で、月額固定+外部無料のDockと、ユーザー単価のGetAccept・Alignedは、増え方の性質が違います。招く顧客が多いほど有利になるのがDock、社内の営業人数に比例して増えるのがGetAccept・Aligned・Mazricaです。自社が「少人数で多くの顧客を相手にする」のか「多人数の営業チームで運用する」のかによって、同じ月額でも数年スパンの総額は逆転し得ます。この見立てを最初に立てておくのが、料金比較で失敗しないいちばんの近道です。
年払と月払の差も見落とせません。Alignedは月払$60/席に対し年払で$49/席、Basicは月払$35に対し年払$29と、年契約を選ぶと1席あたりの単価が下がります。Dock Premiumも年払前提の$1,000/月です。長く使う前提が固まっているなら年払で単価を抑え、まだ本格運用に踏み切れないなら月払で柔軟性を残す——契約形態の選び方ひとつで、同じサービスでも実質コストは変わります。無料枠で手応えを確かめてから年払に切り替える、という順番なら、単価の安さと初期リスクの低さを両立できます。
要問い合わせサービスへの費用の聞き方(見積前に確認する項目)
openpageのようにWeb上で料金を公開していないサービスは、見積を取る前に前提を揃えると比較がぶれません。なぜ非公開なのかというと、要件(利用人数・必要機能・導入支援の範囲)によって最適な構成が変わり、一律の価格を出しにくいためです。裏を返せば、自社の要件を具体的に伝えるほど、実態に近い見積が返ってきます。問い合わせ時に確認しておきたいのは次の項目です。
- 課金単位(ユーザー単価か、ID数か、月額固定か)と最低契約数
- 外部の顧客側にも課金されるか、社内メンバーのみか
- 初期費用・導入支援の有無と金額
- 契約期間(月払・年払)と途中増減の可否
- 日本語UI・国内サポート窓口・請求通貨(円建てか)
これらを同じ物差しで各社に投げれば、非公開料金でも横並びで判断できます。あわせて、公開料金のサービスで組み立てた実費レンジを「参照点」として持っておくと、非公開サービスの見積が高いか妥当かを判断しやすくなります。たとえば「社内10ユーザー規模のDSRなら、海外勢の公開料金では月$350〜$600(為替により円換算は変動)、国産のTerasuなら月¥29,800(税別)が1つの目安」と当たりを付けておき、非公開サービスの見積がそのレンジから大きく外れる場合は、含まれる機能・サポート・導入支援の差を確認する、という進め方です。見積を受け取った後に「この金額に何が含まれるのか」を追加で聞き直すより、最初から同じ項目で揃えて出してもらうほうが、比較の手戻りが減ります。Terasuは公開料金があるためプラン表で当たりを付けられますが、Enterprise帯や導入支援の要否など自社ケースに沿った内容は導入相談・デモ・資料請求で確認するのが早道です。
国産DSRと海外DSRの選び分け
国産と海外は、日本語UI・国内サポート・請求通貨・商習慣への適合で切り分けます。安さだけでなく、運用を担う現場が無理なく回せるかまで含めて判断するのが要点です。
海外サービス(GetAccept・Dock・Aligned)は公開料金で機能が先進的な一方、料金がUSD建てで為替の影響を受け、UI・通知・サポートが英語前提のことが多くなります。日本語対応の可否は各社の公式料金ページには明記されていないため、導入前に個別確認するのが安全です。国産サービスは日本語運用と国内商習慣への適合を前提にでき、Terasuは公開料金(Free ¥0〜Business ¥29,800/月、税別)、openpageは要問い合わせと分かれます。
見落としやすいのが、DSRは「自社の営業だけでなく顧客も使う」ツールだという点です。社内の営業担当は英語UIに慣れても、招かれる顧客側が英語の部屋に戸惑えば、そこで検討体験がむしろ悪化します。買い手体験を良くするためのDSRで買い手が使いづらい、という本末転倒を避けるには、顧客が日本企業中心なら日本語UIを重視する、という判断が働きます。逆に、相手も外資系やグローバル企業が中心なら、英語UIはむしろ自然です。「誰が部屋を開くか」を起点に国産・海外を選ぶ視点を持っておくと、機能や価格だけでは見えない適合が見えてきます。
判断の目安を2つの立場で整理します。
- 国産が向く条件: 日本語UIを重視する/請求を円建てで管理したい/稟議・商習慣に沿った導入支援が欲しい/案件管理を起点に顧客共有まで日本語で回したい。
- 海外が向く条件: 英語UIでも現場が運用できる/為替変動を許容できる/電子署名やCPQまで1つに束ねたい/海外顧客を部屋に招くことが多い。
「海外は多機能で安い」という印象だけで決めると、運用負荷・為替・サポートの総所有コストで想定を超えることがあります。たとえば、UIが英語のままだと現場の入力が滞って結局使われなくなる、請求がUSD建てで経理の処理が増える、トラブル時のサポートが時差のある英語対応になる、といった見えにくいコストが積み上がります。逆に、営業チームがふだんから英語資料を扱い、海外顧客も相手にする組織であれば、海外サービスの機能先進性と公開料金の透明性は大きな利点になります。現場の英語運用耐性を最初に見積もると、候補が自然に絞れます。
なお、海外サービスの日本語対応状況は改善が進んでいる場合もありますが、公式料金ページに明記されていない以上、導入前に必ず個別に確認してください。この1点を確認しておくだけで、「安く導入したのに現場で定着しなかった」という最も多い失敗を避けられます。
総所有コストで比べるなら、月額料金だけでなく、UIの日本語化に伴う教育コスト、経理でのUSD建て処理、サポート対応の時差、社内定着にかかる工数まで足し合わせて見積もるのが正確です。海外サービスの公開料金が国産の見積より安く見えても、これらを合算すると差が縮まる、あるいは逆転することもあります。逆に、英語運用が前提の組織にとってはこれらのコストがほぼ発生しないため、海外サービスの価格優位がそのまま効きます。自社にとってのコストは、価格表の数字だけでは決まらない——この前提で比較すると、判断を誤りにくくなります。
SFA・案件管理ツールとの違いと使い分け
DSRとSFA/案件管理は役割が異なります。DSRは顧客と共有する商談ルーム(買い手の検討体験)で、SFA/案件管理は社内の案件・数字を管理する仕組みです。両方を併用する構成もあり得ます。
MazricaはSFA/CRMで、案件管理・顧客管理が中心です。DSR専業ではないため、「顧客と共有する部屋」そのものが欲しい場合は役割が違います。逆に、社内の案件パイプラインや売上見込みの管理が主目的なら、DSRだけでは足りません。ここで有効なのが、Terasuのような案件管理を起点にしつつ顧客共有まで橋渡しする中間型です。案件の約束・進捗を社内で管理しながら、その一部を顧客と共有する部屋として開ける、という設計は、SFAとDSRの間の課題を1本で受けます。
この中間型が効くのは、たとえば「社内では案件の進捗を管理したいが、専用のSFAを別途入れるほどではない。ただ長い商談で顧客との約束が抜け落ちるのは困る」という状況です。純粋なDSR専業だと社内管理が弱く、純粋なSFAだと顧客共有の体験が薄い——そのちょうど間を埋めるのが、案件管理起点DSRの立ち位置です。自社がこの帯に当てはまるかは、「顧客に見せる部屋」と「社内で追う案件」のどちらか一方だけでは足りていないか、で判断できます。
自社に足りないのがDSRなのか案件管理なのかを、まず切り分けてください。切り分けの観点は次の通りです。
- 顧客に見せる資料・議事録・次のアクションが分散していて、検討体験を1カ所に集約したい → DSR寄り
- 社内で案件の進捗・確度・売上見込みが見えず、営業数字の管理を強化したい → SFA/案件管理寄り
- 長い案件で顧客との約束が埋もれ、かつ社内の案件管理も弱い → 案件管理起点DSR(中間型)
役割の違いを一枚で整理すると、次のようになります。DSRは「買い手に向けた外向きの共有」、SFA/案件管理は「社内に向けた内向きの管理」、案件管理起点DSRはその両方を橋渡しする位置づけです。
| 観点 | DSR(顧客共有ルーム) | SFA/案件管理 | 案件管理起点DSR |
|---|---|---|---|
| 主な利用者 | 営業+顧客 | 社内の営業・マネージャー | 営業+顧客+社内 |
| 見えるもの | 資料・議事録・次のアクション・閲覧状況 | 案件の進捗・確度・売上見込み | 案件の約束・進捗を社内管理しつつ一部を顧客共有 |
| 代表例 | GetAccept・Dock・Aligned・openpage | Mazrica Sales | Terasu |
| 向く課題 | 買い手の検討体験がばらつく | 社内の数字が見えない | 長い案件で約束が埋もれる |
現実には、DSRとSFAは競合ではなく補完関係にあることが多いです。SFAで社内の案件数字を管理しつつ、重要な商談だけDSRで顧客と共有する、という併用は珍しくありません。ただし両方を別々に導入すると、資料や議事録が二重管理になりがちです。案件管理起点のDSRを選ぶと、社内の案件管理と顧客共有を1本で扱えるため、この二重管理を避けやすくなります。自社が「まず社内の数字管理から固めるべき」なのか「顧客との共有体験づくりが先」なのか、優先順位を先に決めると導入の順番で迷いません。
案件管理側の具体的なサービス比較は案件管理ツールの比較記事で、DSRの全体像はデジタルセールスルームとは何かの解説で補えます。
規模・営業フェーズ別の選び方
自社の規模とフェーズで推奨候補は変わります。小規模・検証段階は無料枠、中規模はユーザー単価型DSR、案件管理課題が主なら案件管理起点、大規模はEnterprise/要問い合わせ、が基本線です。
- 個人・小規模/PoC段階: まず無料で試せるAligned Starter($0)、Dock Free($0)、Terasu Free(¥0・2名まで)が起点になります。クレジットカード不要で部屋を作れるため、社内の合意形成前でも感触を掴めます。無料枠は席数・ルーム数・連携に上限があるので、「本格運用時にどこで有料へ切り替わるか」を最初に確認しておくと、後で慌てずに済みます。
- 中規模(数名〜十数名の営業チーム): 公開料金のGetAccept Professional($49/ユーザー、最低5ユーザー)やAligned Basic/Pro、Dock Standard($350/月・10ユーザー)、国産ならTerasu Starter/Business(¥9,800〜¥29,800/月、税別)が候補です。席数を必要な分だけ足せる柔軟さで選びます。
- 案件管理そのものが課題の組織: DSR専業より、Mazrica SalesのようなSFA/案件管理、あるいは案件管理起点のTerasuが合います。Terasuは公開料金のため、事前に費用を確定してから稟議に載せられます。長い案件の約束・進捗の可視化が主目的なら、この帯です。
- 大規模組織: 各社のEnterprise(GetAccept・Dock・Aligned・Terasu・Mazricaいずれも要問い合わせ/要相談)が現実的です。GetAcceptのEnterpriseはCPQやSSO、Dock・Alignedは個別対応など、上位帯でしか使えない機能が組織要件を満たすかを見ます。権限管理・SSO・監査要件が絡む場合は、大規模組織向けの要件を整理した記事もあわせて確認してください。
規模帯が上がるほど「無料で試す→本導入」の段取りが効きます。無料枠や最低席数といった公式の条件に紐づけて選べば、「規模による」で終わらせずに候補を絞れます。営業フェーズの観点では、立ち上げ期はAlignedやDockの無料枠で「そもそもDSRが商談で機能するか」を確かめ、拡大期に入って運用が定着してきたら、日本語運用や案件管理起点の要件でTerasuのような国産の見積を取り直す、という二段構えも合理的です。最初から完璧な1本を選び切ろうとせず、フェーズごとに見直す前提で設計すると、初期投資を抑えながら自社に合う形へ寄せていけます。
代表的な3つのプロフィールで具体化すると、判断がさらにはっきりします。1つ目は「少人数で高単価の長期商談を回すチーム」。関与者が多く検討期間も長いので、相互アクションプランや案件の約束を追える設計が効きます。国産で日本語運用したいならTerasu(Business帯)やopenpage、英語運用に耐えられるならGetAcceptやAlignedのPro帯が候補です。2つ目は「多くの顧客・パートナーを継続的に相手にするチーム」。外部ユーザーが無料のDockが構造的に有利で、社内席数だけでコストを抑えられます。3つ目は「まず社内の案件・数字管理を固めたいチーム」。この場合はDSR専業より、Mazrica SalesのようなSFA/案件管理か、案件管理起点で顧客共有まで届くTerasuが土台になります。自社がどのプロフィールに近いかを1つ選ぶだけで、6サービスの中の本命が2〜3本に絞れます。
比較でつまずきやすい落とし穴と回避策
DSR比較でつまずくのは、多くの場合「料金モデル・無料枠の上限・カテゴリの取り違え」の3点です。先に知っておけば避けられます。
落とし穴1: 公開料金の月額だけを見て総額を誤る。 表示された月額が同じでも、支払いの増え方はモデルで全く違います。ユーザー単価型(GetAccept・Aligned)は営業人数に比例して膨らみ、月額固定+外部無料型(Dock・Terasu)は顧客がいくら増えても社内席数分で据え置き、最低ID数型(Mazrica)は10IDの下限に満たない小規模だと1人あたりが割高になります。回避策は、金額より先に料金モデルの列を見て、1〜2年後の想定人数を掛けた総額で概算することです。目先の月額ではなく、拡大後の総額でそろえて比べれば見誤りません。
落とし穴2: 無料枠の上限を見落として本運用で詰まる。 Aligned Starter・Dock Free・Terasu Freeは無料で始められますが、席数・ルーム数・連携機能に上限があります(例: Terasu Freeは2名・ルーム3つまで)。PoCでは十分でも、本運用で人数や部屋が増え、必要な連携を使おうとした段階で「ここから有料」に突き当たることがあります。回避策は、PoCに入る前に「どの条件を超えると有料へ切り替わるか」を公式ページで確認し、本運用時の構成で費用を見積もっておくことです。
落とし穴3: DSR(顧客共有)とSFA/案件管理(社内管理)を取り違える。 同じ表に並んでいても、Mazrica Salesは案件管理起点のSFA/CRMでDSR専業ではありません。「顧客と共有する部屋」が欲しいのに社内管理ツールを選ぶ、あるいはその逆をやると、導入後に「欲しかった機能がない」となります。回避策は、自社に足りないのが顧客共有なのか社内管理なのかを先に切り分けることです。両方に課題があるなら、案件管理起点で顧客共有まで届く中間型が候補になります。
補足すると、この3つの落とし穴はいずれも「表面の数字や機能名で判断してしまう」ことから生まれます。月額の安さ、無料の文字、○の多さは目に入りやすい一方で、総額の増え方・有料への切り替わり条件・カテゴリの違いは一段掘らないと見えません。比較表を眺めて「なんとなく良さそう」で決めるのではなく、料金モデルの列・無料枠の上限・提供カテゴリという3つの「見えにくい前提」を先に確認する——この一手間が、導入後の後悔をいちばん減らします。海外サービスなら加えて、日本語UIと国内サポートが公式に明記されていない点も同じ「見えにくい前提」に含めて確認しておくと安全です。
導入までの進め方(PoC → 本導入 → 運用)
導入は、PoC(無料枠・トライアルで検証)→本導入(席/ID確定・見積)→運用(定着・効果測定)の3段階で進めると失敗しにくくなります。各段階に合否の見極め項目を置くのがコツです。
ステップ1 PoC(無料枠・トライアルで検証)
Aligned Starter・Dock Free・Terasu Freeの無料枠や、Terasuの14日間トライアル、openpageのトライアルを使い、実際の商談で1〜2部屋を運用します。ここで見るのは、現場が無理なく部屋を作れるか、顧客を招いて反応が得られるか、閲覧状況が営業の判断に使えるか。買い手側の関与者が複数いても1カ所で検討を追える手応えがあるかを確認します。PoCで大事なのは、機能を一通り触ることより「実際の商談で1件、最後まで運用してみる」ことです。1件でも通しで使うと、資料の共有・議事録・次のアクション・閲覧確認という一連の流れが自社の商習慣に合うかが見えます。合否の目安としては、営業担当が説明なしで部屋を作れたか、顧客が実際に開いて反応したか、閲覧状況が次の一手の判断に役立ったか、の3点を置くと判断がぶれません。
DSRは商談のどの局面でも使えますが、効果が見えやすいのは検討が長引く局面です。openpageが公式で示す流れも、商談前の準備から商談中の議事録、終了前の顧客招待、商談後のネクストアクション・リマインド、そして閲覧履歴による温度感の把握まで、という一連の設計になっています。PoCでもこの流れに沿って、どの局面で自社の商談が詰まっているかを見定めると、本導入で重点的に使う機能がはっきりします。ただ触るのではなく、自社の商談プロセスに重ねて試すのが、短いPoC期間で判断の質を上げるコツです。
ステップ2 本導入(席/ID確定・見積)
PoCで手応えが得られたら、必要な席数・ID数を確定し、見積を取ります。openpageのような要問い合わせ型は、前述の確認項目(課金単位・最低数・外部課金・請求通貨・国内サポート)を揃えて相談します。USD建てのサービスは当月レートで円換算の概算を稟議に添えると通しやすくなります。この段階でありがちなのが、PoC時の少人数を前提に予算を組み、本導入で席が増えて想定を超えるケースです。1年後・2年後に何席まで増える見込みかを先に置き、増席時の単価(Dockなら追加席$50/月、TerasuのBusinessなら追加¥2,980/user、ユーザー単価型なら1席分の月額)を掛けた上限予算まで稟議に含めておくと、拡大時の追加申請を減らせます。
また、公開料金のサービスでも、上位プランには公表されていない要素が残ります。GetAcceptのEnterpriseはCPQやSSO、AlignedやDockのEnterpriseも個別対応で、いずれも要問い合わせです。中規模までは公開料金で見通せても、権限管理や大人数運用が必要になった途端に「Enterpriseは要相談」の領域へ入る——この境目を最初に把握しておくと、成長に合わせてプランを上げる際の予算感を早めに描けます。無料枠から始めて公開プランで運用を固め、規模が上がったらEnterpriseの見積を取る、という段階を踏めば、各フェーズで無理のない費用配分になります。
ステップ3 運用(定着・効果測定)
本導入で見落とされがちなのが、料金以外の運用要件です。既存のCRMや電子署名との連携、社内の権限設計、外部招待時のセキュリティ確認など、価格表に載らない部分が実運用の使い勝手を左右します。GetAcceptならCRM連携やeSign、Dockなら有料帯からのSalesforce/HubSpot連携、Alignedなら分析やAI支援といった具合に、必要な連携が使える帯かどうかを見積段階で確認しておくと、導入後の「これができない」を防げます。
導入後は「誰が部屋を作るか」「外部招待の運用ルール」「何を成果指標にするか」を決めて定着させます。商談期間や閲覧状況といった指標を継続的に見て、PoC時の仮説と照合します。各社が公表する成果値は自己申告のため、自社の実データで効果を測るのが確実です。定着を左右するのは機能の多さより運用ルールの明確さで、テンプレート化した部屋を用意し、商談の型に沿って誰でも同じ品質で立ち上げられる状態にすると、現場への浸透が早まります。買い手側に複数の関与者がいてチャネルも分散しているほど、1カ所に検討情報が集まる価値は運用で効いてきます。オンライン中心の商談運用そのものを見直したい場合は、デジタルセールスルームの総合ガイドで仕組みと効果の全体像も押さえておくと、指標設計の当たりがつけやすくなります。
効果測定は、PoC時に立てた仮説を本導入後の実データと照合する形で回します。追う指標としては、招いた顧客が部屋を開いた割合(閲覧率)、共有した資料が実際に見られた割合(到達率)、DSR導入前後での商談期間の変化、部屋で合意した次のアクションがどれだけ実行されたか(実行率)などが具体的です。これらは部屋の閲覧・行動可視化の機能で追える範囲なので、導入時にどの数値が取れるかを確認しておくと測定が回ります。ここで大切なのは、各社が公表する商談期間短縮や受注率向上の数字はあくまで自己申告であり、自社に同じ効果が出る保証ではないという前提です。他社の公表値を目標に据えるのではなく、自社の導入前を基準線として、同じ指標が改善しているかを自分のデータで測るほうが、投資判断の根拠として確かなものになります。
Terasuでは、この3段階を想定したデモや導入相談に対応しています。PoCで見るべき指標の設計から相談したい場合は導入相談・デモ・資料請求を活用してください。
状況別の読み分け早見表
自分の状況に近い行から、次に読むセクションや関連記事へ進んでください。
| 当てはまる状況 | 次に読むセクション・アクション |
|---|---|
| そもそもDSRとは何かを先に理解したい | デジタルセールスルームとは何かの解説を読む |
| 料金・機能・規模を一気に見比べたい | 本記事「主要デジタルセールスルーム6サービス比較一覧」 |
| 公開料金から実費レンジを組み立てたい | 本記事「料金の考え方と実費レンジの読み方」 |
| 海外の安さと国産の運用しやすさで迷う | 本記事「国産DSRと海外DSRの選び分け」 |
| DSRとSFA/案件管理の違いを知りたい | 本記事「SFA・案件管理ツールとの違いと使い分け」+案件管理ツール比較 |
| 大規模組織の要件を確認したい | 大規模組織向けの要件記事 |
| 日本語運用・案件管理起点で相談したい | 導入相談・デモ・資料請求 |
比較検討を最短で自社の判断につなげるための入口です。どこから読むか迷ったら、まず自社が「DSRを選ぶ話」なのか「案件管理を選ぶ話」なのかを切り分けるところから始めてください。前者なら本記事の比較表と実費レンジ、後者なら案件管理ツールの比較記事が近道です。DSRの仕組みや導入効果まで含めた全体像を押さえたい方は、あわせて基礎から確認すると迷いが減ります。
よくある質問(FAQ)
デジタルセールスルーム(DSR)とSFA・案件管理ツールの違いは?
デジタルセールスルームの料金相場はどれくらい?
国産と海外のDSR、どちらを選ぶべき?
無料で始められるデジタルセールスルームはある?
導入期間はどれくらいかかる?
各社が公表する商談期間短縮や受注率向上の数字はどこまで信じてよい?
DSRとSFA・案件管理ツールは併用すべき?
結局どのデジタルセールスルームを選べばいい?
比較・選定に使えるチェックリスト
見積・発注の前に、次の項目を埋めておくと各社を同じ物差しで比べられます。そのまま問い合わせや社内稟議に転用できる粒度で整理しました。特に、料金モデル・最低契約数・外部ユーザー課金・請求通貨・日本語運用の5点は、後から効いてくる割に最初の資料では見落とされがちなので、優先的に埋めてください。
- 料金モデルを確認したか(ユーザー単価/月額固定+席/最低ID数/要問い合わせ)
- 最低ユーザー数・最低ID数と、自社の想定人数が合っているか
- 外部の顧客側に課金されるか、社内メンバーのみか
- 請求通貨(円建てかUSD建てか)と、為替変動の許容範囲を決めたか
- 日本語UIと国内サポート窓口の有無を確認したか
- 無料枠・トライアルの有無と、PoCで見る指標を決めたか
- 初期費用・導入支援の有無と金額を確認したか
- 必要なのがDSR(顧客共有)か、SFA/案件管理(社内管理)か、両方かを切り分けたか
- CRM・電子署名など既存ツールとの連携要件を洗い出したか
- 契約期間(月払・年払)と途中での席・ID増減の可否を確認したか
- 1〜2年後の想定人数を見込み、増席時の単価で上限予算を計算したか
- PoCの合否基準(誰が部屋を作れるか・顧客が開くか・判断に使えるか)を決めたか
まとめ|自社に合うDSRを選ぶ次の一歩
DSR選びは、5軸で候補を絞り、無料枠・トライアルでPoCし、要問い合わせのサービスは相談で費用を確定する——この順で進めるのが最短です。全方位に勧められる万能サービスはなく、自社の課題に沿って絞ることが成果への近道になります。
いま相談すべき人は、長い商談で大事な約束や進捗が埋もれている、案件管理を起点に顧客と共有したい、日本語で運用したい営業組織です。ベンダー見積の技術確認や短期PoC、導入支援が必要な段階であれば、相談で一気に前進できます。既存のCRMとの連携や社内の権限設計など、価格表だけでは判断しきれない要件があるときも、相談で自社ケースに引き寄せて確かめるのが確実です。一方でまだ相談は早い人は、社内の課題整理がこれからの段階や、Aligned Starter・Dock Free・Terasu Freeなどの無料枠で小さく自走できる小規模チームです。この段階では、まず無料枠で手を動かして「自社の商談でDSRが機能するか」を確かめるほうが得られるものが多く、必要になった時点で相談する順番のほうが無駄になりません。
最後に、選定を1文にまとめると「日本語運用可否で大別し、機能カテゴリで課題に合う群を選び、対象規模で契約可能なものに絞り、料金と導入期間で1〜2本に落とし、無料枠かトライアルでPoCしてから本導入する」——この流れです。どのサービスも一長一短で、万能の正解はありません。だからこそ、自社の課題(顧客共有か案件管理か、日本語運用が要るか、想定人数はどれくらいか)を先に言語化しておくことが、比較を早く終わらせる最大のコツになります。
案件管理起点で日本語運用のDSRを検討したいなら、導入相談・デモ・資料請求から具体的なケースに沿って確かめられます。
本記事の情報について: 更新日は2026年9月9日です。掲載した料金・機能は、各社の公式料金ページ・製品ページ(terasu.koromo.io/pricing、openpage.jp、getaccept.com/pricing、dock.us/pricing、alignedup.com/pricing、mazrica.com/product/pricing)に直接あたって照合した一次情報にもとづきます。openpageのみWeb上で料金を公開していないため「非公開・要問い合わせ」と明示しました。USD建ての料金は為替により円換算額が変動し、国産2社の価格表記は税別・税抜です。openpageの成果値は同社の公表値(自己申告)であり、第三者検証を経たものではありません。最新の料金・仕様は各社の公式ページおよび公式窓口でご確認ください。

